総務部は使えない社員が多い?
総務部は使えない社員が多い?実際に総務部で働いてみないと分かりませんよね?
私は人事部門に20年携わっています。そんな私に、社内外問わず、色んな方から「仕事の悩み相談」を受けることがあります。

今回、製造業の総務部で働いている入社13年目のDさんからの相談内容をご紹介します。
Dさんから、「総務部は使えない社員が多いので、これから先が不安です」と相談がありました。

そんなDさんの事例をご紹介させていただきます。

 

入社前にイメージしていた総務部の役割とは

入社前にイメージしていた総務部の役割
一般的な総務部とは企業の「ヒト・モノ・カネ・情報」の4つの資源を管理する部門といわれています。
縁の下の力持ちとも言われていますが、時代の変化とともに求められている役割も変化しています。
働き方改革などが注目されているなか、今の総務部に求めらている役割の1つに「社員満足度(ES)を向上させること」があります。

 

昨今、少子高齢化による人材不足対策が急務となっています。
新卒採用をしても大手企業に集中し、中小企業は人材確保に悪戦苦闘しています。
新卒採用が見込めないと大手の採用サイトで多額に費用を支払い、人材確保に努めます。

 

その後、人事部が入社した社員の研修を終え、現場に配属されることになりますが・・・
入社した社員が、労働環境に不満を感じて退職されると、会社として大きなリスクを負います。

 

そのため、「入社した従業員に満足してもらう労働環境を構築させる(長く働いてもらう環境)」ことが求められています。
正確には働きやい環境でモチベーションを高め、自身の成長と会社を成長をつなげる役目があります。

 

もちろん総務部だけで実現できることではありません。
ただ、総務部にしかできないことも多くあります。

 

また、総務部は経営陣を含めた全ての社員と関係をもつ部署になります。
社内全体を見渡し、会社の目指す方向に全社員を向かわせる大きな役割があります。

 

総務部は入社前のイメージとかけ離れていた

総務部は入社前のイメージとかけ離れていた
先ほど、入社前にイメージしていた総務部の役割をあげましたが、現実とは大きくかけ離れていました。

 

総務の仕事って毎日の業務があるわけではありません。
1ヶ月に1回、1年に1回、5年に1回・・・など一定期間ごとに業務が発生します。

 

私が担当している業務は「社有者の管理や各種免許の更新業務」など、その他、さまざまな業務があります。
さまざまな業務の多くに「雑務」もあります。

 

世間では電子化が進んでいるようですが、とにかく紙の書類が多くあります。
お客様と締結する契約書や業者との業務委託契約書・社内契約書などなど・・・
総務部では多くの書類をファイリングするのも仕事の一つです。

 

会社で取得している免許の更新については、5年ごとの更新が多くあります。
正直、5年に1度の業務なんて覚えていませんよね。
その都度、確認しながら進めていますが、誰でもできる単純作業です。

 

他、会議の準備・社員の健康管理(健康診断など)・慶弔業務・会社イベント行事(社員旅行など)の準備、社内報の作成など・・・多岐にわたります。

 

業務だけ洗い出すと大変なように見えますが、1つ1つの業務はそれほど時間がかかりません。
そのため、毎日やるべき業務があるかといえば、何もすることがない日が多くあります。

 

また、ほとんどの業務を手作業で行っています。
ITを活用している総務部も多くあると思いますが、私の会社ではパソコン操作することは一部の限られた業務だけです。
また、私の部署は2人(1人は部下)しかいませんが、残業をすることはありません。

 

2人とも、必死で業務に取り組んでいるといったイメージではなく、淡々と業務をこなしています。
私以外の社員とも会話がほとんどないため、なかなかとやる気が起きません。
刺激や緊張感が全くないといっても過言ではありません。

 

配属先希望の人気1位は総務部?悩みからの脱却は?

配属先希望の人気1位は総務部?
古い記事にはありますが、ソニー生命の調査によると「新人の配属先は総務部が最も多かった」という記事がありました。
ライブドアニュース→:総務部が配属先希望の人気1位に ネットでは結果をめぐり議論に

 

アンケート回答者は、総務部が暇で楽といったイメージがあったのでしょうか?
それは・・・「間違いではありません!」

 

他部署と比較すると、営業部と違って総務部はノルマもばなく、労働時間も少ないのが実態です。
その分、給与は営業部よりも低く設定されています。

 

また、営業部の同僚は仕事の受注度合いによって、モチベーションの波が大きく変化しますが、総務部ではモチベーションが高まることはありません。
昇給額も昇進も営業部には勝てません。

ただ、総務部は社内で目立つことはありませんが、業務・給与は安定している部署ともいえます。

「暇で楽」というのは客観的にみればうらやましいと思えるかもしれませんが、これが毎日となると苦痛しかありません。
ただ、刺激を求めて、営業部に異動や転職する勇気もありません。
結果今の環境に依存してしまい、人間的成長を諦めているのかもしれません。

 

「経営者の目標達成に向けて新たなことにチャレンジしよう!そのために、総務部の改革案を経営者に出そう!」といった活力もありません。
情けないですが、完全な「ダメ人材」になってしまいました。

今、不安に感じていることは「多くの業務は単純作業のため、私しかできない専門的な業務がない」ことです。

仕事は楽しくありません。給与も高くありません。ただ、時間はあります。
この環境が幸せだと感じられる方もいるかもしれません。

 

しかし、最近になって「私には合っていない部署では?」と悩むことが多くなってきました。
また、私のダメな思考が「部下を不幸せにしているのでは?」と悩んでいます。

総務部が使えない社員ばかりではなく、「私自身が使えない社員」だということを、どこかで否定したい思いがあります。

 

まとめ

Dさんは長年ルーティンワークをやってきたので、受身社員の考え方になっていました。
受身社員は新たな変化を嫌う傾向があります。
その反面、業務を退屈だと感じる傾向にあります。

 

そこで、Dさんの業務に少し変化を与え自立社員へ変化させるために、2点お願いをしました。

 

1.小さな刺激を受けるためにも自身の業務を洗い出す。洗い出した業務を見直し、改善できるフローを確認すること(ITで改善できればなお良し)
※ITに触れる機会を増やし、ITリテラシーを高める。結果、自動化できる業務が増え、業務に変化を出すことができる

 

2.経営者と話し合い、総務部に期待していることを確認する。
 そこで目標が与えられれば、新たな業務が増え、少なからずモチベーションの向上に繋がる。
 目標の内容が全社員対象の満足度向上につながるものであれば、会社の成長にもつながります。
 また、Dさんだけで進めるのではなく、部下ときちんと話し合ったうえで理解を得て、協力して取り組むこと

 

「Dさんの行動に変化がでるのか?総務部にやりがいを感じられるのか?やりきった結果、転職を考えるのか?」
今後どういった結果になるか分かりませんが、Dさんが出した答えを楽しみにしています。

おすすめの記事