ホテルのフロントを辞めたい
現在は、転職して飲食業で接客をしている橋本(仮名)です。私が憧れのホテルのフロントに就職したにもかかわらず、
辞めたいと決断するに至った過程をご紹介します。

 

新卒のときは、お客様を心からもてなす仕事がしたくて、比較的大きな系列のホテルのフロントの仕事に就きました。
しかし、実際の現場を見て色々と絶望し、肉体的にも精神的にも限界に感じ、数年で辞めました。
そんな私がブラックホテル(ブラックな働き方を要求するホテル)のフロントで働き続けた経験をご紹介させていただきます。、

 

・ホテルのフロントのダメな所
・ホテルのフロントを改善するために出来たかもしれないこと
・ホテルのフロントを辞めた理由
・ホテルのフロントを辞めた後の転職先

 

ホテルのフロントはここがダメ!

ホテルのフロントはここがダメ!
私は1社しか経験していないので、他のホテルのフロントだともう少しマシなのかもしれません。
その1社で私が感じたことや同期同士でグチりあったことをまとめてみました。

 

ホテルのフロントは長時間労働で過酷

・拘束時間が長い

・サービス残業が多い

・有給がほとんど取れない

・休日が少なすぎる

・人がいないので、イベントなどでよその部署の手伝いをした後は自分の部署の残業が待っている

・人間して必要最低限の休憩も取れないシフトがあった。しかもシフトを組んだ管理者は全く責任を問われず、体調を崩した人間だけ叱責される。

 体育会系の50代以上の先輩は「我慢が足りない」「昔はもっと大変だった」と根性論をいうのみ

 

ホテルのフロントはコミュニケーションがとりずらい

・上も横も連携が悪く、曖昧な指示が多いため仕事の効率が良くない

・上司の言葉遣いが悪く、ほとんどの先輩に対し気軽に質問が出来ず、仕事上でとても困った

・コミュニケーション能力が低い人が多い。少数の社員は我を通してやっていける人が存在する印象。
 そんな人間ばかりなので、殺伐ムード、トゲのある言い方が飛び交う空間になってしまい精神的にきつい。

・管理職クラスは上長の意見を言われたとおりにしかしない。改善のための意見のやり取りなどが一切ない

・社員の意見は基本的に上に届かない。クレームなどの仕事はすべて新入社員。下は上に何も言えず従うのみ

 

ホテルのフロントはスキルアップ・キャリアアップの道が見えない

・新入社員のとき、本来所属予定と別の部署で数ヶ月手伝いに行かされて、まったく本来の仕事が覚えられなかった。
 その後も頻繁に他部署の手伝いをさせられ、せっかく教えてもらったことが覚えられなかった

・スキルアップ講座はあるものの、忙しくて受ける余裕がなく、教育制度も研修も体系だったものがない

・全国転勤ありの条件で入った社員と地域限定型の社員がいるが、女性は全国転勤がむずかしい社員が多い。
 また、転勤辞令を受ける辞める社員が多く、人手不足に悩まされる

 

ホテルのフロントは給与が低い

・基本給が少なく、社員のことを大切にしていない

・残業なしだと手取14万円いかないことが多い

・給与が低すぎるため、新入社員は実家住まいの人でないと生活が難しい

・一人暮らしだと社食でしかまともに食事がとれない人もいる

・若いうちは昇給の可能性がほぼない

・若いうちはどんなに実績を出しても給与に反映されない

 

ホテルのフロントのダメなところは言い出すとキリがありません

・膨大な業務をアルバイトでまかなっているので、どうしても質が低くなる

・アルバイトや派遣社員の教育に時間を取られるので余計に長時間労働になる

・無駄な会議が多い

・ホテルマンとしてのホスピタリティの高さ、プロ意識が低い

・自分の仕事以上のものには手を出さず保身にはしる人が多い

・競合他社が多いなか、フロントの質で差をつけるという発想がない

・フロントの質を磨く意識がない

・日中、職場の雰囲気が悪い。パワハラが多く、メンタルの調子を崩す人が多い

・年功序列型が強すぎて、有能な社員でも全く評価されない。逆に社歴が長いだけで役職につける

・暇な時間は携帯を取り出してゲームを始め、私に「ばれないように見張っとけ」と指示を出す先輩の存在に絶望

・上司から嫌われると冬のスキー場など、とんでもないホテルへ異動させられて追い込まれることがある

 

とにかく長時間働いても給与面では報われません。入社前に思い描いていたホテルマンの理想像(お客様をもてなす)ことだけは一丸となってやれるかと思いきや・・・
職場の人間関係はそれとはほど遠い・・・と非常に厳しい環境でした。ただ、一通りのマナーや言葉遣いは覚えることができます
そのため、入社時は頑張ろうと思っていましたが、年数を重ねるごとに精神的にも肉体的にも擦り切れてきてしまいました。

 

ホテルのフロントを改善するためにできたかもしれないこと

ホテルのフロントを改善するためにできたかもしれないこと
退職してから振り返ったときに、苛酷な労働環境を改善するために「自分に何が出来ただろうか?」と考えますが、一社員として出来ることはごくわずかしか思い浮かびません。

 

・歯を食いしばって長く勤め、意見が通る程度の立場になれば違ったかもしれない

・匿名で上層部へ助けを求める手紙を入れる意見箱をもっと活用すればよかった

 

思いつくことはこの2点しかないのですが、どちらも実現の可能性はありません。
これ以上長く勤めるのは肉体的にも精神的にも限界だったし、他の社員の話を聞くと人事はパワハラ撲滅にさほど力を入れていなさそうだからです。
執拗に繰り返し告発したり、大勢で告発したりすればまた違ったのかもしれませんが、そこまでする余力はとてもありませんでした。

 

ホテルのフロントを辞めた理由

ホテルのフロントを辞めた理由
私が辞めた理由は、会社の社風が「仕事に人生を捧げて当たり前」というものだったので、プライベートの時間がほとんどなかったためです。
休日は過労を少しでも癒すために眠るだけで終わり、友人からの遊びの誘いも受けられず、友人がどっと減りました。
女性の先輩は離婚の危機にすら陥っているのを見て、限界を感じたので辞めました。

 

先輩や同僚が辞めた理由
・家族や友人と会えなくなる時間帯ばかりにシフトを組まれ、仕事だけの人生が続くのを辛く感じて辞めた

・当初から長時間労働を辛く感じていたが、朝から1回も食事を取れずに働かされ、夜9時にやっと食事ができると思ったらそれも出来ず、1日飲まず食わずで働かされて、限界を感じて辞めた

・パワハラがひどく、人事にどれだけ訴えかけても真剣に取り合ってもらえず、負ける形で辞めた

 

人間として扱われない長時間労働が原因なことが多かったです。パワハラなどに関しても窓口や制度はあったようですが、実際には全く機能していなかったようです。

 

ホテルのフロントを辞めた後の転職先

ホテルのフロントを辞めた後の転職先
仕事のなかで、サービスの基礎や言葉遣いなどは十分学べるので、別のホテルのフロントや、接客業に行く人が多かったです。
私がいたホテルは、新入社員時代に3部署研修させられるので、フロント以外で研修させられた飲食のホールスタッフに転職する人もいました。(私もこの転職パターンです)
地方から出てきた人は、帰郷する方が多くいました。働いてたホテルが大手のホテルだったため、そのネームバリューを生かして地元のホテル・旅館に転職していました。

 

まとめ

憧れの業界に就職したのに、現実を見せられて絶望し、更に低い給与と長時間労働時間で働かされるのは本当に過酷でした。
私の場合、プライベートの時間が取れず、友人と交流できず、友人が減ったのもかなりきつかったです。
恋人や奥さん(あるいは旦那さん)がいる人だったら、家族は崩壊する可能性が高まると思います。

 

土日祝日に休めないのは接客業の宿命ではあります。ただ、管理職クラスの人は、もう少しシフトを考えて組んでほしかったと思います。
そして、下の人間に人間らしく生きるための最低限の休みを取らせてほしかったと思います。

 

また、私は当時、実家暮らしだったのでそこまでは困窮しませんでした。
しかし、新入社員は一人暮らしだと社食でしかまともに食事ができない程度の給与しか払わないのはおかしいと思います。

 

人間らしく生きるための最低限の給与を払ってくれるところに勤めるべきだと、今は心からそう思います。
他の業界でも長時間労働・低賃金から抜け出すために転職を考える人は多いようです。
いつか、転職を考えている人たちが人間らしい労働時間と満足できる給与を得られるような環境に変わることを願っております。

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