職場が人手不足すぎて、辞めたいと思ったことはありますか?

 

アパレル業界で働いている佐藤(仮称)さんから相談を受けました。
結果的には転職しましたが、今回は佐藤さんの強い思いがあり、佐藤さんの言葉でご紹介させていただきます。

 

アパレル業界は給与が上る可能性が少なく、仕事もきつい業界といわれています。
アパレル業界に入る人は、少なくはありませんが、それ以上に離職者が多く、人手不足がなかなか解消されません。
それゆえ、長時間労働、サービス残業、休日なしなどの働く人の不満がどんどん増え、さらに離職者が増える悪循環です。

 

私がアパレル業界で働いていた頃に感じたアパレル業界のデメリットや改善する方法、アパレル業界を辞めた人間たち(私や私の知り合い)の辞めるに至った理由、私や私の知り合いたちの辞めた後の転職先についてご紹介させていただきます、

 

アパレル業界で働く上でのデメリット

アパレル業界で働く上でのデメリット
アパレル業界で働いていて感じたデメリットは、主に4つになります。
1つ目は「人手不足」、2つ目は「人手不足に起因するワークライフバランスのなさ」、3つ目は「人手不足に起因する仕事内容への不満(アパレル店員としての本来の仕事ができないこと)」、4つ目は「評価体系がはっきりせず、給与が上る見込みも薄い」ことです。

 

人手不足

・人手不足による長時間労働。23時退社翌日6時出勤などの勤務体系もある

・店舗にもよるが、残業が本当に長い

・サービス残業も当たり前

・連休がない、週2日休みすらない。良くて週1日休みが当たり前

・人員は増えないが仕事量は増えていく一方

・18日連続勤務も普通にある

・繁忙期はとにかく体力的・人数的にきつい

・遅番も多く、年齢を重ねると体力がきつくなってきた

・退職の意思表示をしても、人が足りなすぎて店長に無理やり引き止められ、弁護士をチラつかせてようやく退職できた

 

ワークライフバランス

・ワークライフバランスと言う概念がないに等しい

・特に独身者、子供がいない既婚者は長時間労働が当たり前で疲弊する

・子持ち女性のための時短制度はあるものの、時短制度を使って仕事出来るほどの仕事量ではなく、出産すると辞めざるを得ない。
 子供ができたら実質クビと言う現状を見て、未来に希望が持てなくなった。

 

アパレル店員としての本来の仕事ができない

・服の品出し(裏でのダンボール持ち運びと表への服運び)ばかりで、お客様への服の提案や店内レイアウトの提案などが満足に出来なかった

 

適切な評価がされず、給与が上る見込みも薄い

・評価基準が曖昧で、店長に媚を売れる人でないと昇給が出来ない

・上司に媚びを売れなくて、真面目で仕事が出来る人がどんどん離職していき、仕事をするのが苦しかった

・キャリアを積むロールモデルが曖昧で進むべき道がわからなかった。
 店長レベルになっても500万円の年収しかありません。本社勤務なら、もっと高収入が望めるが、相当な実力と奇跡的な運が無いと無理だった

・本社と売り場(店長)の連携が悪く、いつまでも店員の評価基準が曖昧で、評価されるべき人が評価されずに辞めていった

・いくら熟練してもそれに見合った給与が出ず、高くても300~400万円の年収で頭打ちだった

・給与が低く生活が苦しかった。1人暮らしならともかく、結婚して子供がいれば生活するのに苦しい給与だった。
 役職が上がれば給与は上がるが、ポストがほとんど埋まっていて実質は上がれないに等しかった

 

人手不足による長時間労働と、労働環境に耐えて勤め続けても対価(給与)が全く得られない閉塞感がすごかったです。
服が好きで、お客様に似合う服を提案したくてアパレル業界に入りましたが、希望していた仕事がほとんどできなかったこともかなりのストレスでしたね。

 

アパレル業界の改善法

アパレル業界の改善法
先ほどお伝えした内容だけで、すでにボロボロなのですが、そんなアパレル業界でも、働き続けていくにはどうすればよかったのでしょうか。
時の運が味方してくれなければどうにもならないことばかりですが、退職してから見えてきた改善方法をまとめました。

 

改善方法
・適切に管理、評価してくれる上司であれば、労働時間はそこまでひどくなく、労働意欲も上がる

・社員やアルバイトが増えれば有給が取りやすくなる

・社員やアルバイトが増えれば品出しのみでなく、店内レイアウトの提案やお客様への服の提案などもする余裕が増え、アパレル店員としての仕事ができる

・本社が店長と連携して評価基準を明確にしてくれれば、適切に評価してもらえる

・労働に見合った給与を出してもらえるようになれば、かなり離職者は減る

 

人手不足解消・給与不足解消・適切な評価の3点が揃えば、離職者はかなり減るはずです。
そして、人手不足も解消され、余裕のある働き方や理想の働き方が出来る気がします。

 

ただ、残念なことに個人の努力でどうにかなる要素がほとんどありません。
いち社員ではなく、アパレル業界の店長クラスと本社幹部で努力すべき課題だと思うのですが、果たしてマネージャークラスが一致団結して協力してそんな改善をしてくれるものでしょうか?

 

アパレル業界を辞めた理由

アパレル業界を辞めた理由
アパレル業界を辞めた人たちと、頻繁に話す機会がありました。皆様が辞めると決意するに至った決定的要因について色々と聞きました。
さまざま要因が絡み合っていましたが、ある程度整理して箇条書きでまとめてみました。

 

アパレル業界を辞めた理由
・長時間労働に耐えられない
 残業なしをうたっているが、早朝から店が開くので全く意味をなしておらず、長時間労働に耐えられなかった

・上がらない給与に耐えられない

・適切に評価されない環境に耐えられない

・人間関係。仕事が多くてピリついているようなところは暴言やいじめがひどく、特定の人を潰すようなこともあって耐えられなかった

・子持ち女性にパワハラばかりする店長がいて、退職者が多発

 

私の場合は、長時間労働と給与不足が主な理由でしたが、他の人から聞く理由では意外にも人間関係についての要因が多かったです。
長時間労働にプラスして、人間関係まで悪くてもう限界になって辞めたという人もいるでしょう。
また、職場全体が長時間労働で余裕がなく、人間関係が悪くなってしまう面もあるのかもしれません。

 

アパレル業界を辞めてからの転職先について

アパレル業界を辞めてからの転職先
私はマイクロソフトオフィスの資格を取って全く別の会社に勤めましたが、他の人達の転職先についても、色々聞いたことをまとめてみました。

 

別のアパレル会社へ転職

以前よりも評価体系がしっかりしていれ、労働時間がブラックではない、別のアパレル会社を探して応募する人が多かったです。
女性だと、子供を持つか持たないかが、かなりアパレル業界での職の選択を左右する感じがあります。

 

子どもを持たない予定なら、女性スタッフや女性マネージャーが多い会社(しまむら、アーバンリサーチ、グンゼ、ヤングファッション研究所、
ジョンブルなど)でバリキャリを目指すと言う選択肢のほうが確実に稼げるので、そういう会社を探して応募する人が多かったです。

 

逆に、子供を持ちたい人は、産休取得・復帰・時短勤務が多い会社(MARK STYLER、トリンプ、ワコール、オンワード樫山、ヒロタ、アツギ、
川島織物セルコン、菅公学生服株式会社、株式会社ファミリアなど)で、産休・出産・育休・時短勤務を取って働いています。

 

男性は、「労働時間が適切化か?勤続年数と実績でどれだけ給与が上がるか?」を考えて転職先を探している人が多い印象でした。
個人的には、評価体系もしっかりしている会社だとさらにいいと思います。

 

給与に関しては、グンゼ、トリンプ、ワコールなど大企業は文句なしに給与が高めで、オンワード樫山、アツギ、ヤングファッションも実績さえ積めば安定した給与が出ると言うところです。
また、給与はそれほどでもありませんが、アパレル業界でも対人ではなく、商品管理、服飾関係のネットショップの在庫管理など、完全に裏方の仕事に自分の適性を見出して転職する人もいました。

 

事務職へ転職

安定した労働環境と適切な評価を求めている人が、事務職を選ぶことが多いです。私も事務職に転職しました。
事務関係の資格やパソコン関係の資格、少なくともマイクロソフトオフィスの資格などを取ってから応募したほうが就職できる可能性が高まります。

 

接客業への転職(飲食のホールスタッフなど)

服が好きというより、人と接することが好きという人が接客業へ転職していました。
ただ、飲食業界も人手不足からくる長時間労働やサービス残業、店長の質による労働環境の違いがかなり問題になっているため、特に店長をよく見定めて面接に臨むべきではないかと個人的には思います。

 

この店長は、「指示がわかりやすそうか?マネジメント能力がありそうか?仕事に私情を持ち込まなさそうか?責任をとってくれそうな人か?」などを
短い面接時間のなかで前職の不満点を確認することで、これから働くうえでの納得感が違ってきます。

 

まとめ

私が実体験に基づいた、アパレル業界が抱える問題・転職理由や転職先についてご紹介しました。

 

働いて稼ぐことも大事ですが、働きすぎて身体を壊すと、何のために働いているのか分かりません。
あなたが限界を感じているなら、取り返しがつかなくなる前に、早めに対策を打つべきでしょう。

 

あなたが身体を壊しても、職場は何もしてくれません。あなたを守れるのは、あなた自身しかいないのです。

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